内田恭子
【 2008年06月07日放送】【125回】パート2
今日のゲストは、フジテレビの女子アナからフリーアナウンサーになられた内田恭子さん。
パート1からの続きです♪
[西の魔女が死んだ]
国分「本を読んで、何か残っている言葉とかってありますか?」
内田「はい、『今日は昨日の続き』という言葉が。 それはセリフの中で出てきた、本当に一連の文章の中のひとつだったんですけれど、
私は今まで『今日は今日。それで寝たら、明日は明日』ってもう1日1日が 全然別の時間だと思って過ごすようになってたと思うんですね。
1日嫌なことあっても、明日は絶対引きずらなくて、また新しいことが起こるから
それに対応しよう、と思ってたんですけれど、
『今日1日をどう生きるか』とか
『どういうような気分で過ごすか』によって。」
美輪「結果が出るということね。」
内田「はい。ガラッと変わってきたりとか。」
美輪「それが、悟りなんですよ、ひとつのね。
『昨日の次は今日』『今日の次は明日』でしょう?
前世の続きが今世なんですよ。
単位が大きいだけなの。だから今世でよりよく生きれば
来世はもっとよりよく生きられるってことなの。」
国分「その発見は大きいと思います。それは何の本ですか?」
内田「『西の魔女が死んだ』っていう本なんですけれど。」
国分「何だか怖いタイトルじゃないですか。」
内田「かなり怖いタイトルなんですけれど、魔女とかはいっさい出てこないんですけど、
その中に出てくるおばあちゃんが孫娘にとっては『魔女』っていうような存在で
そのおばあさまがいろんなことを孫に教えて、最後は亡くなってしまうという
お話なんですけれど。」
江原「大ベストセラーになって、映画化もされて…。」
国分「そうなんですか?」
江原「要するにね、そういうおばあちゃんっていう存在というのは、昔から日本にはあって みんな魔女だったですよ。
本当の魔法を使う魔女というよりも 昔おばあちゃんっていうのは、
例えば、歯が1本抜けても『それだったら、屋根に飛ばしなさい』とか、ひとつの魔法。」
美輪「生活の知恵ね。」
国分「なるほど。」
江原「『こういったときには、こう考えるものですよ』とか、そういうことがあったけれども
いまの時代そのね、おばあちゃん、魔女がいなくなっちゃったの。
だけれども、この国にだって魔女はいっぱいいたんですよ。
やっぱり子供で不安になる子とかは『おばあちゃん、死ぬってどういうこと?』
とかいっぱいあるはずなんですよ。
そんなときにおばあちゃんだったら 『それは天国に行くだけなんだよ。
いつもお前のことは見てるよ』なんて言ったり。それが大人になっても、ずっと生き続けて。」
美輪「だから人生経験を積んできた、人間の先輩達よ。
自分が経験したことで結果、 得た知恵とか知識とかをそのまま教えていってたわけね。」
国分「『下の歯を上に投げる』とか、そういうのって、実際、 最近聞かなくなっちゃいましたものね。」
美輪「でも楽しいじゃない?そういうの。ウソであってもね。」
江原「1種のおまじないですよね。」
国分「僕、個人的にも『夢をかなえるゾウ』という本があるんですけれども
これもちょっと神様のお話だったりとかして、ある一人の男の子が 『お金持ちになりたい』とか、そういう大きな夢を言うんですけど、
神様は 『それをすることはできる。ただ、まず自分のはいている靴をキレイにしなさい』
『トイレをキレイにしなさい』とか、そういうことを言う本があるんですけれども。
まあ、オーラの泉で、よく出てくるようなお話なんですけれども、
何か自分に言われているような感じがしてきましたね。」
美輪「その神様は昔、どなたの家にもあったんですけれどね。いらしたのよ。
今、江原さんがおっしゃったおばあちゃんであり、おじいちゃんでありね、お母さんであり。
みんなそれは神様だったのよ。
人間の生きていくノウハウ、知恵を 『こうするときは、こう考えるのよ』『こう落ち込んだときは、こうしなさい』とかね。
『学校の試験であがっちゃって、どうしようかな?』 『そうしたら、
人という字を描いて飲み込んじゃうと平気なんだよ。のまれちゃうんだから』
それは暗示にかけるわけでしょう?
そういうことをずっと皆さん、神様だらけで教えていたのよ。」
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6月公開の映画・「西の魔女が死んだ(原作:梨木香歩)」
は、日本人と結婚した英国人のおばあちゃんが学校に行かなくなった孫娘と過ごす
ひと夏の物語。 魔女の血を引くというおばあちゃんとの生活のなかで、
自然と触れ合ううちに、「強さ。」
「優しさ」「希望」といった「生きる楽しさ」を再発見していきます。
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[フリーになって]
国分「仕事を辞めてから習い事とかをやったりはしたんですか?」
内田「それが、いろんな習い事をやりたいと思っていたんですけれど、仕事を辞めた瞬間に反対に時間があり過ぎて、何をやればいいかわからなくなっちゃったんですよ。
だけど、その何もやらない時間って、多分それもずっと働いていたせいなのか、
働かないで家にいるっていうのが、すごい罪悪感だったんですよね。
焦っちゃったりとか、何かそれが『あれ?ストレスなのかな?』って。
まあ、そこまではならなかったんですけれど。」
[おばあちゃん]
美輪「それで、人間嫌いだしね、あなた。」
内田「私ですか?」
美輪「人の好き嫌いがね。分析していろいろ考え過ぎちゃうからね。」
江原「でも、その理由はあってね、内田さんのお祖母さんがおっしゃるけれども、
『そうじゃなくて、小さいときから人で苦労してきました』って言うんですね。
理不尽な思いもたくさんしてきたから、そういった意味で『どうして?』っていうね、
一番最初に『鉄人』って申し上げましたけれど、正義とか理論的で、
それにかなわないと許さない、というところがあるから。
だから必ず相手を分析して。
この人はまともなことを言っているのか、
それとも自分の方がそうなのか、って 常に分析しながらいるから、
親しくなるまでに時間がかかるんですよ。
でないとまたいらぬことで痛い目にあったら大変だ、ということと、
いらぬ論争もしたくない、というのがあるから。
平和が一番で、とりあえずは上手くスルーしていきましょう。
その中で、光るものがあったら近くへ寄っていきましょう、という習慣が、
『身に付いたんですよ』っていう風におっしゃられる。」
内田「おばあちゃんですか。」
江原「うん、でも、人で苦労してきた、って、そういうことじゃないですか?」
内田「苦労してきたのかなあ。すごく父の転勤が多かったので。」
江原「そう。移動、移動で、新しい人間関係を、しかも国をまたいでもそうだし、
考え方とか、習慣が違いますでしょう?
だから『郷に入れば郷に従え』みたいなものを いろんなところで
いつも学んでこられた方じゃないかと。」
美輪「どういう国をまたいでいらしたの?」
内田「ドイツに幼いときにいて、また日本に帰ってきて
その後は小学校の途中から高校までアメリカにいたんですね。
言葉がわからない中でも現地校とかにずっと通っていたので、
やはり人をすごく見る、言葉がわからないから、人をとりあえず見て
『この人はどういう人なのか』というのは、
確かにすごく そんなときからずっとやっていた気はしますね。」
国分「『おばあちゃんが言ってたんですか』ということに驚いていましたけれども、それは…。」
内田「祖母が三年くらい前に亡くなったんですね、父方の祖母なんですけれども。
私も小さい頃はよく家に遊びに来てたりとかしたんですけれども
そういう風に海外に住んでいたりとか、日本に帰ってきたら今度は自分がちょうど
楽しめる年齢になってしまったので、
やっぱりおばあちゃんよりも
友達とか学校の方が楽しくなってしまって、
何か前ほど『おばあちゃん、おばあちゃん』って言ってあげられなかったんですよね。
そんな中、おばあちゃんが亡くなってしまって。
自分の中でお祖母ちゃんに対して、何かちょっと『かわいそうだったな』とか。」
美輪「罪悪感がね。」
内田「はい。私、孫の中でも一番下だったので、本当に、『おばあちゃん』って
言って遊びに行ったりしてあげればよかったなって思うことが結構あって。
でも、おばあちゃん、もう亡くなっちゃったから、と思って、どうすればいいかわからなくて。」
江原「じゃあなおさら『西の魔女が死んだ』なんて、感動しましたでしょう?」
内田「はい。もう号泣だったんです。」
江原「でしょう?だって内田さんの家系自体が魔女だらけの家系だから
女の人たちがすごくしっかりしていて、皆を励まして、どちらかというと女系なんだろうと。」
内田「はい、そうです。」
江原「それはおばあさんのみならず、ひいおばあさん、そしてもっと上でもずっと。」
内田「はい。父が7人兄弟の末っ子なんですけれど、お姉さんたちがすごく多くて
おばあちゃんもそうだったんですけれど、女性がとにかく気が強いんです。」
江原「だから、魔女だらけ。」
美輪「男は気の毒ね、そういうお家はね。」
国分「おばあゃんとの一番の思い出というのは、何ですか?」
内田「何だろうな、やっぱり家に遊びに来てくれて、
それこそおばあちゃんがいなかったら やらなかったであろう、おはじき遊びと…。」
江原「昔の遊びごとが、すごく出来る人というか、好きだった人。」
内田「すごく教えてくれましたね。私はおばあちゃんというと
おはじきのイメージがすごく多いんですけれど、一緒にやったりとか。」
江原「それだけじゃなくて、いっぱい心配してくれたおばあちゃんですからね。
何かの折には必ずいつもどうしてる?っていうことをね。
いつも見守っていた人ですよ。
芯は強いところは、そっくり。」
[メッセージ]
国分「ではどんなメッセージが?」
江原「実は、内田さんが今日いらっしゃったのは、 やっぱり私は必然だと思います。
ちょっと重たいメッセージがあってね。
これから先のためにっていうのが、ちょっとあるんですけれどね。
もともと内田さん自身というのはすごく強い人なの。
それが本当にオーラの上でも現れていて、もちろん色んな色を持っているんだけれど
周りにしっかり銀色で囲まれているところがあるのね。
これというのは、本当に 『鉄人』じゃないんだけれども、防御が強いんですよ。
だからお友達関係とかでも、よほど仲が良くないと、絶対に自分のことはしゃべらない。
聞くことはするけれど、語りはしない。」
内田「すごく仲のいい、ずっと一緒の友達がいるんですけれども もう彼女ひとりいれば、
他はいらなくてもいいと思っているくらいの。」
江原「別に人を差別しているわけじゃなくて、やはり自分の心とか、
自分の領域を守るという意味では、美輪さんがおっしゃるような部分では、
すごく自立している、
『腹六分』をしっかりできるということなんだと思うんですよ。
ただ、先におばあちゃんのことで申し上げるんだけれども、
『あなたは生き下手』だとおっしゃるんですよ。
『とにかく、自分がダメだという感覚はおよしなさい、ムダだから』って。
自分は劣るとか、自分はダメだとか、自分がもっとちゃんとしなければとか
常にプレッシャーを自分で自分にかけていくのは、ムダな遊びになるからおよししなさい、と。
本当のあなたはよく『自分で自然体が一番と言ってる割には、自然体じゃない』って。
自分が周りからどういう風にとか、立場として行動を取るべきなのかっていうことを
考え過ぎてグチャグチャになっちゃうところがある、と。
特に、この二年くらいずっとそれの連続だ、と。」
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