榎木孝明

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【 2008年04月19日放送】【122回】パート2

今日のゲストは、俳優や武道家、画家、旅行家と活躍の榎木孝明さん。

パート1からの続きです♪

[人生の転機]
榎木「監督を角川春樹さんがおやりになったんですけれども
彼も『天と地と』がずっとやりたい作品だったんですけれども。
『彼は監督としての才能はないんじゃないか』と僕は最初、ずっと思っていたくらい ダメだしが『違う』としか言わないんです。
『それ以外、知らないのかよ』と思うくらい、何をやっても。それが何ヶ月も続きまして。」

国分「何が違うかは言ってくれないんですか?」
榎木「何をやっても、ただ『違う』ですね。やりようがなくなるというか。
何ヶ月かたって、それこそ奈落の底に落ちて、
何にも自分の『我』が無くなったときにやった芝居で、初めて『OK!』が出て。
そのときに『すごい人だな』と思ったのは、ひと言『俺が待っていたのは、それだ』と 言われたんですよ。
それまでは、一生懸命『榎木』が頑張ってきたんですよ。」
美輪「春樹さんもまた、スピリチュアルなことが大好きで、そういう人だから。
だから『榎木さんはいらない。上杉謙信がいればそれでよろしい』ということ。」
榎木「まあ、そういうことだったんですね。それに気づくまで、本当に長いことかかって…。」
美輪「そこがわっていれば、春樹さんも一発で『OK』だったはず。
私は角川さんのアニメ(幻魔大戦)で神さま(エネルギー生命 フロイ) の役をやったんですよ。
そのときに、全部一発『OK』だったの。
だから榎木さんも、その頃にスピリチュアルなものや何かをわっていたら、 一発だったはずなのよ。」
(※幻魔大戦⇒1983年 角川映画…宇宙の消滅をたくらむ幻魔(げんま)と 人類の超能力者との戦いを壮大なスケールで描いたSFアニメ)
~美輪さんが演じたこの世のものではないエネルギー体・フロイのセリフ⇒ 「プリンセス・ルナ…(小山茉美さんが声を担当したヒロイン。) 超越知覚能力 サイオニクスは 信頼によって覚醒し愛によって その力を得る… 私は宇宙意識のエネルギー生命だ…。」
当時、小山さんがこの役を演じている際に『オーラが見える』ようになったことも話題になったそうです~

国分「美輪さんとの舞台も大きな出会いに。」
榎木「そうですよ。とっても楽しかったですからねえ。
朝の挨拶が、美輪さんは『愛してるよ』っておっしゃっていて。
僕はなかなかそれには応えられなかった。
今だったら、喜んで今日の一発目『愛してるよ』って僕が言っちゃったんですけど。」
美輪「お株取られちゃった。」
榎木「当時はまだそこまで行き着いていなかった。」
美輪「人類愛だからね。」
国分「僕も美輪さんから、収録が終わった後に『愛してるわよ』って言われるんですけど
これ『言われなくなったらどうしよう?』というプレッシャーもあるんですよね。
言葉の重みってあるじゃないですか。
それを美輪さんは、重たい言葉なんだけれども、さらっと言われるじゃないですか。」
美輪「というのは、肉体的な見かけのことで『愛してるよ』って言うと重くなるのよ。
そうじゃなくて、その人の魂や稚気溢れる純粋さが好きだから 『愛してるよ』って言うのね。
榎木さんも、そういうところをお持ちだから。」
榎木「それ、僕はやっとわかりましたね。」

古武術で毎日がラクラク!―疲れない、ケガしない「体の使い方。」

[古武術]
20代から故郷の薩摩示現流という古武術を学ばれる榎木さんは 触れるだけで相手を倒されるとのこと。
国分「ちょっと何かやってもらってもいいですか?」
榎木「いいですよ。」
榎木「ただ、もう触れるだけ。」
立ち上がった国分さんの左側に立って、右手で国分さんの右肩の辺を軽く触れると 太一くんは後ろに倒れ、榎木さんにキャッチされて 元に戻されました。
国分「今、全然力は入っていないんですか!?」
榎木「力を入れていたらできないんですよ。
もうひとつ。 人間には“正中の理”というのがありまして。
国分さん、真っ直ぐ足を広げて一生懸命、頑張って真っ直ぐ立ってください。
(胸の真ん中へんを榎木さんが右人差し指1本で押すと、後ろに何歩か下がる国分さん)
下がってゆくでしょう?
これを(国分さんの右手のひらを胸の前において) あなたの正中線というのをちょっと通しますね はい、ここが国分さんの正中線で、ここでキープ。
再び、胸の真ん中へんを榎木さんが右人差し指で押ても、動かない国分さん。
榎木「だから、真っ直ぐ立っていれば百会(ひゃくえ 頭頂部)から地球の地軸に向かって1本のラインができるので、多少は押されても立っていられる。」

国分「その正中線は、どうして見えるんですか?」
榎木「どうしてでしょうね?自分がわかると、人のも見えます。
でもこれはね、実に簡単にまっすぐ立つ方法があるんです。
これは全国の皆さんにお教えしたいんだけど
肩幅くらいに足を広げて立ち、 踵を一度上げ下げして、それから両肩を上げて ストンと落とすだけ。これだけで疲れない。
腰痛持ちの人は、これだけで治っちゃうこともある。
こんなに簡単なのにみんな一生懸命、真っ直ぐ頑張って立っていると、
どこかに必ず力が入って、歪んでいってしまう。
この正中ラインというのは武術の全部の基本です。」
国分「これは驚いた!」

美輪「日本の古武道っていうのは、すごい生活の知恵なのよね。」
榎木「当然のごとく、庶民も、武士も、みんなこれをわかっていたんじゃないですかね。
それを踏まえた上で、僕は時代劇を再現したい、という思いがあって。」
美輪「素晴らしい。」
正中線⇒武術で言う正中線とは、体の中心を上下に走る線のこと。 正中線を真っ直ぐ垂直に保てば、体のバランスが良くなり 体を自由にコントロールできると言われているそうです。

~20年前のインドの旅で感銘を受け、それ以来アジアを中心に幾度も旅に出ているそうです。
旅先でスケッチした絵は高い評価を得て、現在では美術館を開くほどなのだそうです~

[画家]
国分「美術館というのは2つもあるんですか?」
榎木「はい、おかげさまで大分県と、北海道の美瑛町というところにあります。」
国分「絵は昔から、描くのは好きだったんですか?」
榎木「結構小さい頃から、何か好きでしたね。
榎木「美大では陶芸をやりたくて、陶芸専門だったんですけど、今、描いているのは水彩画で。水彩画は誰からも習っていなくて、我流で。」
江原「でも、デッサン力はおありですものね、受験とかもあって。」
榎木「まあ、そうですね。受験勉強はかなり頑張ってやっていた方ですから。」
国分「描くのは風景が多いんですか。」
榎木「まあ、旅の途中でいっぱい描いてきましたので。」

国分「あとはアジアを旅するのが本当に好きみたいですね。」
榎木「アジアは『何でこんなに惹かれるのかな?』と思うぐらい大好きですね。」
国分「きっかけは何だったんですか?」
榎木「劇団四季を辞めて、初めてインドに。
それまでヨーロッパは行っていたんですけれども、
芝居をみには、一人で行っていたんですけれども。」
国分「何で四季を辞めて、インドに行こうと思ったんですか?」
榎木「何でしょうね。理由は『呼ばれている感覚』でしょうかね。」
江原「いえ、もともといらしたから、帰っただけですよ。」
榎木「ああ、そうなんですかね。とっても安心する瞬間があって。」
国分「一番おすすめしたいのは、やっぱりインドですか?」
榎木「インドは…そうですね、回数も一番インドが多いですから。」
国分「どのくらい行っているんですか?」
榎木「去年で、12回。」
国分「去年で12回!?」

榎木「去年、10歳だった息子を連れて二人旅をしてきたんですけれども
ベナレス(ヒンドゥー教最大の聖地)というところに行って。
御焼場があって、ガート(河岸の階段)って言うんですけれども そこを見せたりとか。
インドは10歳以下の子供と妊婦さんと、毒蛇に咬まれた人もそうかな
そのまま遺体を流したりするんですけれども、 たまたま2歳くらいの男の子の遺体が ボートに乗せられて流れてきて それも息子は見てるんですけど、
その後もずっと二人でガンジス河で泳いでいましたけれどね。
日本人って、なかなかガンジス河に飛び込めないんですよ。
そこに死体があって、一緒にというのは。」
美輪「日本人は現代だけに生きているでしょう?
だけどインドのガンジス河の死者の家やそのあたりの人たちは 現代とか、古代とか、 時間を超越しているところで生きているから。 価値感が全然、違うんですよ。」
榎木「そうですね。」

[ダライ・ラマ14世]
美輪「ダライ・ラマとお会いになるって、仕事で?ロケで?」
榎木「いや、それも全くプライベートで、友達とちょっと行って、
接見の申し込みをして 30分の予定でお会いしたんですけれども、
結局、2時間僕はラマから握手したまま、ずっと話してくれて、
もう椅子に座って僕の手をふっと取ったまま話されて。
チベットが今後、どうしたい、ということから、全部話してくれましたね。」

美輪「じゃあ、ダライ・ラマの、その気を見てやっぱり『選ばれた人だな』とお思いになった?」
榎木「そうですね。非常に辛い、過酷な運命を背負っていますけれども
選び方も非常に不思議な選び方をしますよね。」
美輪「不思議な選び方をするの。国中を探すのよね、ダライ・ラマの生まれ変わりを。
それをどうやって調べるのかということよね。
さまざまな予言や予兆から『生まれ変わり』の子供を探し、前世の記憶をテストして 認定するんです。
それで、ちゃんと見つけるのよね。だからそれも、転生輪廻ですよ。」

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