村治佳織
【 2007年02月21日放送】【88回】パート1
今日のゲストは、クラシックギタリストの村治佳織(むらじかおり)さん。
【オープニング】
村治佳織さんが「アルハンブラの想い出。」をアコースティックギターで弾くところから始まります。
~1978年4月14日、東京生まれ
ギター教室を主催する父の影響で、幼い頃からギターがおもちゃ代わり
父の影響でギターを始め15歳でCDデビュー
15歳で早くもデビューを果たした天才少女は
95年出光音楽賞、96年村松賞を最年少で受賞。
高校卒業後パリのエコール・ノルマル音楽院に留学
今や世界で活躍するクラッシックギタリストに~
【スピリチュアル・チェック】
趣味は?⇒日常の中で小さな偶然を見つけること
自分の性格をひと言で⇒好奇心旺盛ですね
人からは負けず嫌いな部分もあるね、といわれることもあります
恋人に求める条件⇒精神的、経済的に自立して、あとは思いやりがあって、
それでも子供らしいやんちゃな面があると最高
人生の転機⇒2つあって、ひとつは20歳のときに
スペイン人のロドリーゴさんという作曲家の方に亡くなる半年前にお会いできたこと
大変だったことは1昨年のある朝、突然右手が動かなり、3ヶ月間演奏をお休みしたこと
でも無事に、復帰は出来ました
将来の目標⇒こうしてギターを小さな頃から続けることができたので
日本と世界の架け橋と言っては大げさですが、日本との行き来を通じて行く中で
皆さんに色々な事を感じて頂ける、音楽をして行きたいです
国分「最初から素晴らしい演奏を、どうもありがとうございます。」
美輪「ほんとにね、いい耳の御馳走で。」
村治「もう、お2人の前で、演奏出来て。ほんとにうれしくて。」
国分「ちょっと待って下さい?」
村治「はい?」
国分「僕は中には。」
村治「あ、ごめんなさい。」
美輪「あはは。」
国分「お3人の中で出来て、っていう解釈でよろしいでしょうかね?これは。」
村治「はい、ごめんなさい。」
国分「どうでした?実際、美輪さんや江原さんを後ろにして演奏するというのは?」
村治「昨日とか、その演奏前はすごく楽しみにしていて
ただ、演奏している時は、どんな場所で弾いても
『もう音に集中する』というような感じになっているので。」
美輪「アーティストはそうですよね。」
村治「その終わった後に『あ、聴いていてくださっていたんだな。』っていう事で
終わった後に、また逆にうれしさが増して来るっていうような…。」
国分「何かこう、せつな~い感じの音が。」
美輪「うん、アルハンブラね。」
村治「スペインのグラナダに素晴らしい宮殿があって。」
美輪「王妃のために造られた宮殿。」
国分「はい、はい。」
(アルハンブラ宮殿…スペンのグラナダにある14世紀に建てられた宮殿)
村治「先ほど弾いた曲は、音が細かく連なっているんですけれども、
『噴水の水のしぶきを表現した』という風にも言われているし、はい。」
国分「オープニングからギターの音で、
『本当にいい番組をやっているな』と途中から思いましたからね。」
江原「本当に贅沢ですよね。」
美輪「本当に贅沢。音のひとつひとつがね、全部粒がそろって。
宝石でも真珠でも、粒がでこぼこだと値打ちがないのだけども、
ちょうど完全形の真珠の珠がきれいにそろったみたいにね。」
村治「うれしいです。」
江原「柔らかい、丸い音霊(おとたま)なんですね、ギターって。」
国分「例え上手ですねえ。」
美輪「それでね、やっぱりラテン系の地方から東欧にかけての音楽というのは、
メロディラインがきれいなのよ。
切なく胸がキューンとするようなメロディ作り。
シャルル・アズナブールはアルメニアでしょう?
やはりああいった人たちはメロディ作りが本当に素晴らしいの。」
(シャルル・アズナヴール1924年~シャンソン歌手で俳優。両親はアルメニア人)
国分「じゃあ、地方によっても変わるわけですか、メロディラインだったり…。」
村治「そうですよね。」
美輪「だからハリウッドでも、『ゴッドファーザー』を作るのに、
アングロサクソンには音楽を作れる人がいないから、
ニーノ・ロータをイタリーから呼んだのね。それであの曲ができたの。」
(ニーノ・ロータ1911~1979…
「ゴッドファーザー。」「太陽がいっぱい。」など多くの映画音楽の名曲を手がける作曲家)
国分「そうなんですか。」
村治「うん。」
国分「この番組はみたことがありますか?。」
村治「はい。あります。」
国分「どんな印象ですか?。」
村治「元々、会いする以前。お会いできるという事も思ってなかったんですけど。
お二方のご本を読ませていただいていて。」
美輪「ありがとうございます、お得意さんですよ。」
村治「ははは。で、そのお二方が、1度にお話を聞けるテレビって事で。
初めてテレビ番組の出演で、自分からお願いした事はないんでけれども
国分「そうなんですか。」
[願いがかなった出演]
村治「スタッフの方に『すみませんが。こちらからエントリーさせていただけないでしょうか?』って、お願いしたら、叶ったんです…。」
国分「すごい形での出会いですね。」
村治「はい。」
美輪「この番組はね、斉藤孝さんみたいに大学の先生から、クラシックの方から
芸術家からバラエティの人から、もうありとあらゆる方ですから。
色が豊富なんですよね、
お客さまのレパートリーが豊富。ご守護霊も違えば、前世も違う。」
村治「そういう世界は、小さな頃は知らなかったんですけれども、
やはり音楽って目に見えないもの。楽譜は目に見えていても、
それを目に見えないものに表現するので、こういう世界もすんなりと、私は…。」
国分「入れましたか?」
村治「はい。」
[霊感はない]
村治「でも実際、全然、霊感とかないですよ。」
国分「ないんですか?」
村治「全然ないです。」
美輪「あの、色々演奏で外国いらっしゃるでしょう?」
村治「はい。」
美輪「外国に行った時に、例えばギリシャとかローマとかスペインとかの風景を見たときに、
特別なことをお感じになることはあって?。」
村治「何て言うんでしょう。自分の望みとして、あ、ここに昔からいる神様たちが、
自分の演奏を聴いていてくれればいいな、とかということはいつも思っているんですね。
『この場所に来させてくれてありがとうございます。』とか、
そういうことを思っているんですけれども…。」
美輪「普通、そういうことを思います?」
国分「思わないですね。それはやっぱりちょっと。
もうお二人寄りにかかっているなという感じはしますね。」
江原「演奏家の方っていうのは、基本的に同じ曲を弾いていても、
毎回、毎回が違いますでしょう?
よくおっしゃるのは『今日は降りて来てた。』とかね、
演奏家の方は皆さん、そうおっしゃるけれども…。」
村治「憧れなんですけれども、そういったことがないんですよね。」
江原「そうですか…でも村治さんって、そのときそのときに、良い悪いも含めて、
いろいろと小さな変化が多い方なんですよ。」
国分「なるほど。」
美輪「根が豪快でいらっしゃるからね。ちょっとの事には動じない、うん。」
江原「そうそう。
でも、このギターは一番よく使われるんですか?。」
村治「そうです、はい。」
江原「そうですか。何年前からくらいから使われてるの?。」
美輪「高校3年生の時に出会っているので。」
江原「長いですね。」
村治「かれこれ10年。」
江原「そうですか。」
国分「ギターとの関係ってのも、ちょっとおもしろそうですね。」
[ギターと一心同体]
江原「うん、やっぱりね。一心同体なんです。楽器とかというのは基本的に物。
物にはほとんどオーラはないんですね。生命を持つものだけがオーラがある。
あったとしても、白いぼやっとしたものしかないんですよ。
けれど、楽器というのは違う、物以上のものがあって。
ヴァイオリニストのヴァイオリンもそうで、まず製作者の魂が入魂されているということ、
また、ずっと使っていくうちにヴァイオリニスト自身との一体化になっていくんですね。
体の一部分みたいな感覚になってしまう。」
美輪「つまりエネルギーが集中されて溜まるということなのね。
ヴァイオリンでいうと、『ストラディバリウス』とか『グァルネリウス』とか名器があるじゃないですか。
それはみんなそうですよね。」
(「ストラディバリウス。」「グァルネリウス。」いずれもバイオリンの名器。)
江原「ただ、このギターの場合は村治さんだから持っていて、演奏して大丈夫だけれども、
ちょっと弱いエネルギーの人が使うとしんどいかもしれませんね。」
国分「ええ?」
江原「なぜかというと、作っていらっしゃる製作者の方の体が、
わりとお弱いということがあって。」
村治「うん。」
江原「体力的な、わりと弱さがおありになって。
なんていうのかな、『自分の作った楽器を持って、いろいろなところで演奏して欲しい。』という思いの御魂(みたま)だけで作られているようなところがあって。
村治さんのような豪快な方だから操れるけれども、
そうでない場合はすごく体に影響があるかもしれない。」
村治「この方はいまはもう作られていないんですよ、やはり体を、お病気で。
いまは息子さんが継がれていて。」
(ホセ・ルイス・ロマ二リョスは引退し、現在は息子のリアムがギターを作っている)
江原「だから、ひとつひとつを『これが最後』『これが最後』という感じで作ってきた。」
村治「ものすごく研究熱心な方で、『演奏するよりも、きっとギターを作る方が難しいよ』
というくらいの入魂されますよね。」
次ページへ⇒パート2へ続きます♪