内藤大助
【 2007年11月10日放送】【113回】パート3
今日のゲストは、ボクシングのWBC世界フライ級チャンピオンの内藤大助さん。
パート2からの続きです♪
[周りの人に感謝]
国分「試合後のインタビューで、チャンピオンがそういうことを言っているのが
すごく僕は印象に残っているんですよね。
本当に周りの人に感謝しているなというのが・・・。」
内藤「本当にそうですね。こんな俺のために、って、
ずっといつも思っていますね。
いじめられていたというのが、すごく印象に残っていて、
『こんな、俺みたいな奴になんでみんな協力してくれるんだ?』ってね、いつも思います。
ありがたい。」
美輪「それにしてもね『自分のために、栄誉のために、どうしても相手をのしてやる』とかね
そういう自分の情念でやっているのではなくて、周りの人のためにというのがね。」
内藤「こんな言い方はいけないかもしれないですけど、本当に
『応援してくれるみんなのために、俺、やってやる!』みたいなのはありましたね。」
美輪「そこが素晴らしい。」
内藤「今だに思っています。不思議でしょうがない。何で応援してるのかな?
高い金払ってチケット買ってくれて、って。」
美輪「だからその『真心』に対して、『真心』で返したわけだから
これは素敵な、美しい話ですよね。」
~“もう1度、世界にチャレンジしたい”。その決意を伝えた時も
あっけらかんとしていたという真弓さん。しかし、その真意は~
内藤選手の奥さん・真弓さんの話。
「彼が、やりたいなら、やっていいよ。そういう気持ちでした。
辛い姿をずっと見て来たので、
勝ち負けってそんなに関係無いっていうか。」
~そして今年の7月、3度目のチャンスが訪れます
相手は、またもコンサプレック。(赤い毛糸の帽子を被っているコンサプレック選手)
応援してくれるファンの為に、そして今迄、支え続けてくれた仲間と家族の為に。
内藤選手は12ラウンド、フルに闘い抜きました。
そしてついにWBC世界フライ級チャンピオンの座を手に入れたのです。
そして日本中が注目した亀田大毅選手との初防衛戦を迎えます。
日本中が注目した亀田大毅選手との防衛戦。
相手のペースにはまらず、最後まで冷静に闘った内藤選手
そこには、苦労の末に王座を掴んだチャンピオンとしてのプライドがありました~
「切れる寸前…亀田大毅選手との初防衛戦。」
美輪「あのときね、すごくおろかなコメンテーターが、
したり顔をして内藤さんに失礼なことを言っているのね。
『あなただって、亀田さんと一緒にやったことで、メジャーじゃなかったのが、
メジャーになったんだから、それで得したわけじゃないですか、みたいな事を言ってるの
馬鹿者っていうのよ。こちらは世界チャンピオンでしょう?
世界チャンピオンにチャレンジするということで、向こうがのれんを借りて勝負して
それで知名度を上げて利用しようとしてるわけだから。
逆に向こうの方がプラスになっているわけですよ。
よくそんな卑しい発想で物が言えると思ったのね。
そのときも、ちっともお怒りにならないで
『はい、そうです』とおっしゃっていたでしょう?
じれったいくらい、人が良い方だなと思ったの。」
内藤「いやいやいや。」
[亀田戦の真相]
国分「僕も同じ年で、18歳の同じ事務所の後輩に『ゴキブリ』って言われたら、
まず切れますもん、俺。絶対にキレてると思うんですよね。
そこをまず、まあ、まあ試合でやろうと。ちゃんと試合でやろうと。
それで試合の中でも、ちょっと汚くなったりとかいうのがありましたけれども
後半になっていくにつれて。自分を抑えるのは結構大変じゃなかったですか?」
内藤「そうですね、本当に途中であ、もう駄目だ、もう駄目だ、と切れたときがあって、
ラウンドが終わって インターバルでセコンド(選手の介抱や作戦指示に当たる介添え人)のところに帰ったときに
『もう、我慢できねえ』すると、セコンドがやっぱり冷静で
『いいか。お前、冷静になれ。お前がやり返したら、向こうと同じになっちゃうんだよ』
その言葉が響きましたよ。
『同じことをすれば、同じになっちゃうよ。同じ目で見られるよ』と。
それで目が覚めましてね。
『お前はチャンピオンのボクシングをするんだ』ってセコンドが言ってくれて。」
美輪「素晴らしい。それでやっぱり、チャンピオンらしくおやりになって、正解でしたね。」
内藤「セコンドのおかげです。
例えばセコンドが
『反則されているんだから、お前もやり返してこい!』と言っていたら、
本当にやり返していたと思うし、じゃあ試合になっていなかったですしね、
僕も非難を浴びていたと思いますしね。本当、いいアドバイスをしてくれたと思います。」
美輪「昔ね、白井義男さんという
素晴らしいチャンピオンの方がいらしてね、
カーン博士って方が全部ついていらしたんだけど、本当に紳士的で、
まさに武士道や武道というのと同じレベルのボクシングだったのね。
(白井義男(1923~2003年)…日本人初の世界王者)
ボクシングが、やっぱり格調がありましたよ。
まさにスポーツとしてね、紳士のスポーツでしたよ。」
国分「おもしろいですよね。最初は、僕らみている側もそうですし
マスコミの皆さんもそうですけれども、
『亀田、亀田』っていう感じで皆わーっとのっていたのに、いま気づけば
『亀田が悪い』に皆のっかっているじゃないですか。」
美輪「私がね『正負の法則』という本も出しているし、いろんな本で昔から言っているのは、必ずマスメディアというのは胴上げするのよ。
胴上げして、3回までは上げるんですよ。4回目になったら、手をパッと離すの。
そして、下に真落とし、地面に叩きつけて踏みつけて泥を付けるんですよ。
そのために胴上げするのよ。
だから『泥をつけて、踏みにじって陵辱するために、今もてはやされてるんだな』
という風に、有頂天になっている最中に気を引き締めて、
二番手、三番手で、ギュっとブレーキを引いていればよかったの。
だからね、持ち上げられたら、注意しないと駄目。」
国分「気をつけないといけないことですね。」
内藤「今すごく思っていますよ。
いい人みたいな感じになってますけど、これからが大変だ、怖いなと。
ちょっとでも何か、悪いことでもしたら、一気にガーっと来ますからね。
内藤はテングだ。何だあいつは!なんて。
ちょっと怖いですよね。みんないい人に思っているから。」
~いじめを克服する為に始めたボクシングで世界の頂点に立った内藤選手。
母の教えを守り家族の為に掴んだチャンピオンの座。
そんな彼にも気がかりな事があるというのです~
内藤選手の言葉
内藤「現役中に、こんな事ね、聞くのもあれかもしんねえですけど。
ボクシング引退した後、どうしたら、いいかとか。
アドバイス的な事を聞いてみたいなってのはあります。」
~ボクシングを辞めた後、どうしたらいいのか。
将来を案ずるチャンピオンに、今夜与えられるメッセージとは?~
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