鈴木紗理奈
【 2007年03月07日放送】【90回】パート2
今日のゲストはタレントで、MUNEHIROの名前でレゲエシンガーとしても活動する鈴木紗理奈さん。
パート1からの続きです♪
[父に怒られた事]
紗理奈「もう、全然しゃべらないです。
でも、人生で怒られたことが3回だけあって、そのときだけはまともにしゃべった。
それ以外は『おはよう』と言っても『おう』と手を上げるくらいで家を出て、
釣りに行ったりしてあまりいなかったんです。」
国分「その3つ怒られたって事がずっと残ってるっていうのは、
やっぱり衝撃的だったんですか。」
紗理奈「そうですね。1回目は、小学校4年の時に私、何を思っていたのか、
火薬を集めて爆弾を作ろうとしていたんですよ。
『ねずみ花火とかの粉を集めたら爆弾が作れるらしい。』と噂で聞いて、
『自分で爆弾作れるって、すごい!』と思って花火を買ってきて、
全部粉を出して、ビンにつめて。
それがお父さんにバレて『こんなもん作ったら、指飛ぶぞ!』
『導火線をつけたら飛ばへんよ!』と言ったら、
お父さんは薬指がなかったんですけど
『これな、お父さんも中学校のときに爆弾を作ったら失敗して、爆発して飛んだんや!』。」
紗理奈「その時に初めて怒られました、本当に。
で、指無くなったのもその時初めて聞いた。何でないんだろ。」
美輪「あとの2回は。」
紗理奈「家が土建屋なので裏に重機があって、そこでよくかくれんぼをしたりしていて。
巻き込まれたら危ないからだと思うんですけれども、
ビンタをされて『仕事場に入ったらいかん!』とみたいな。
後1回は家に全く帰らなかった時期があるんですよ、東京行く前に、
高校1年生の時に。
で、その時に家に帰ったら。部屋に入れられて、いきなりバッテンに打ち付けられて、
『ここから出るな!』って監禁されたんです。」
美輪「座敷牢になったのね。」
紗理奈「そう。自分の部屋に。窓もなんかベニヤ板みたいなの張られて。
で、桶置かれて、『ここにおしっこしろ』って言われて。
『なんか用があったら、呼べ!』って言って
土建屋やから何でも出て来るんですよ、すぐ。」
国分「ほお。」
紗理奈「で、なんかすっごい長いライトをお父さんの部屋に付けて、そこから伸ばして
『ここの電気プチッと押したら、お父さんとこ光るから。』」
国分「はは。」
紗理奈「『何かあったら呼べ』って、3日ぐらい監禁されてたんです。」
国分「そんなお父さんだったんですか。」
紗理奈「ほんとに、そうですね。何かいきなりすごい事する、お父さんでした。」
美輪「だってそれよりすごいことをやっていたのはあなたでしょう。」
紗理奈「本当にそうなんです。でも、お父さんもすごいことをしているんですよ。
お母さんやお父さんの友達に話をきいたりすると、『全然、言われへんやん、お父さん』
みたいな事を散々して来てるんですよ。
だから私に何も言わなかったと思うんですけれども、
やっぱり女の子だから心配もあったのかな、と。」
美輪「ふふふ、おもしろいわね。」
国分「お父さんは今、お近くにいられますか。」
江原「いたら未浄化霊に、なっちゃうでしょう?、あの世に行ってますよ。
だけども、ちゃんと見てますよ、いつもいつも。」
美輪「見守ってるっていう事。」
江原「紗理奈さんも基本が、とっ散らかって混乱した人だから、
自分で分析があまり出来なくて。
さっきも『毎日する事は嫌いだから、やんない。』とかって
おっしゃるけども、何言ってるんですか。
お父さんの事を思ってるじゃない…毎日でしょう。」
紗理奈「うん。」
江原「それお父さん。教えてくれてますよ。」
紗理奈「ああ。」
[父への思い]
紗理奈「その程度で、いいんや。それなら毎日ジムに行ってます。」
江原「だから、とっ散らかっちゃってるんですね、ほっほっほ。」
美輪「片付けなきゃ、はっはっは。」
国分「毎日、思ってるわけですか。」
紗理奈「うん、考えてない日もあると思うけど
忘れないようにお父さんの写真を、すごい家に飾ってるんで、
だから、普通に思い出してますね。」
江原「でも、おっしゃる通りでね、一番尊敬する人だったんですよね
でいて一番大好きでね。だけど一番強い人でもあった、自分にとって<、br />
だから強いものに何でも憧れたでしょう?
あれはね、お父さんに近づく事だったんですよ。」
紗理奈「ああ。」
江原「お父さんに認められたいの。」
紗理奈「ああ~。」
江原「だから、そういうやんちゃ、って言うかね。
だから、そのやんちゃを表現する方法が、ちょっと常識外れだったっていう、
それでいて意外と同じ行動取ってて危ない目で怒られても、それも、どっかうれしかったり
『行動が同じだ』みたいな。だから、そういった意味ではやんちゃをしたわけだけども。
そこにはお父さんへの愛があったんです。」
美輪「それとね、揺るぎがないお父さんのバックアップがあったから、やんちゃができたの。
もしお父さんが頼りなかったり、優柔不断だったら、あなたもやんちゃはしなかったのよ。
揺ぎない後ろ盾がないから。」
江原「最悪の時には必ず救ってくれるという安心感。
だから、そのお父さんが亡くなったときはショックだった。
『あの強い人が滅びた』という気分になってしまう。」
美輪「いざとなったら、必ずあなたを守ってくれるという安心感があったから。
それが何にもなくなって、丸裸になってしまったの。
そうしたら、自分でどうやって歩いたらいいのかわからないでしょう。」
江原「それが読書時期だったんですよ。どうしていいかわからない。」
美輪「そうね。」
紗理奈「すごく読んでました、本を。」
江原「はっきり言うと、素に戻ったんですよ。それが本当なんです。」
紗理奈「それまでの人生は違っていたんですか。」
江原「お父さんのおかげ。言葉が、例えが悪いかもしれないけど
『虎の威を借りる狐って言うけどね
(虎の威を借りる狐…有力者の力を借りて威張る者のたとえ)』
お父さんの後ろ盾のおかげで強い自分でいられた、
そういう妄想を抱いていられた憧れだったし。
でも、お父さんを失った途端に、素の自分を見てしまって『どうしよう?』
最初に、元気いっぱいに見える人だけれど、意外に繊細でね、というお話をしたでしょう?
それから『ノーメイクは絶対に駄目』とおっしゃっていたけれども、それはどこかで
『仮面レスラー』と同じ。」
紗理奈「違うんですよ、それはあまりかわいくないからなんですよ。」
江原「だからそれも、自信のなさでしょう?本当は弱い。メイクをすることによって
『仮面レスラーのように、強いあたしに、鈴木紗理奈に変わった!変身!』
みたいな感じでもあるし。」
紗理奈「そうかも。すっぴんだと、ちょっと気が弱いです。」
美輪「でも、江原さんがおっしゃるように、あなたの本当の姿は、実はそこなのよ。」
紗理奈「じゃあ、めっちゃ弱虫やん。」
美輪「弱いからこそ悩んでいたんでしょう?本当にあなたが強いんだったら
お父さまが亡くなろうと何をしようと、自分でどんどん歩いていっていますよ。
引っ込んで本を読んだりしませんよ。そうでしょう。」
[やんちゃは生まれつき]
江原「でも生まれてちっちゃい時から元気だったんですってね。
お父さんが言ってるんだけど。
『ほんとに飛び出て来た』って感じなんですって。
髪、振り乱してね、クシャクシャクシャ、
そういう風だったんですって。」
紗理奈「思い通りにいかないと、自分で壁に頭を血が出るまでぶつけたり、
『こんなに出てるねん、これでも言うことをきかへんか?』というようなことを
平気でしてたんですって。
昔の写真で見ると、絶対どこかにケガをしているんです。
『何で?』って『あんた自分でやってたん』って。
かわいい写真が全然ない。ムカつく顔ばっかりなんですよ。」
[あまのじゃく]
江原「何て言うんだろうかな、典型的な天邪鬼。
(あまのじゃく わざと人の言うことに逆らい、意地を張る人)
小さいときから感性が豊かでね。何でもできる子なのに、そういうことを否定したり。
わざと反対の方にいって、ほめられると、ほめられない方へいくし、
そういった意味で大変だったとお父さんはおっしゃって。」
紗理奈「まさにその通りです。」
江原「英語も好きだと言ったでしょう?
勉強も何でもできるじゃないですか。
でも、できる自分というのが嫌なんです。だから、どっちかって言うと、
できない仲間の方にいたい。革命児でもないし、本当に。」
美輪「革命家が好きだとおっしゃったでしょう。」
江原「本当に、そういうことばかり今までの魂の歴史でもやってきたから。前から。」
紗理奈「やばい。これ、怒られる流れ。」
国分「紗理奈さんの、前の人(前世)もそうだったってことですよ。」
紗理奈「天邪鬼はまさにその通りです。」
江原「あなたは本当にすごく出来る人なんですよ。聡明な人だから。」
紗理奈「それはそう言ったら、私がいい方に向かうと思って言ってるんですよね。」
江原「違う違う。」
紗理奈「本当にそうやって、いいと言われることが。」
江原「そう思われることも嫌なんですね。おもしろい人だなあと思うんだけれども、
『ワル』とか『ダメだ』とか言われる方が好き。」
紗理奈「そうです。それは何かきっかけがあったのではなくて、昔からだと思うんですけど。」
美輪「生まれる前からよ。」
紗理奈「少数の方に惹かれるんですよね。」
美輪「反権力派、反権力志向なのよね。」
紗理奈「例えば、AチームとBチームがいて、Bチームの方が明らかに人数が少なくて
闘志を感じたら『行け!Bチーム!』。」
美輪「いや、日本人って、そういう所があるのよ。」
紗理奈「ああ。」
美輪「だから、それを判官びいきって言うの、義経がそう。皆ね。
お兄さんの頼朝の方が権力者で鎌倉幕府を引き継いだくらいにまともで正統。
でも、みんなあっちの方は好きじゃないの。
それで、九郎判官義経といって、義経の方がどちらかというと落ちこぼれの方よね。
そっちの方が好きで、判官びいきというのは日本人の特質なの。
だから、日本人の典型じゃない。」
紗理奈「あ~そうなんだ。」
国分「先ほど、生まれる前から、そういう性格をしていたというような
ヒントがちょっと出てきましたけども。どんなメッセージを今日は。」
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